History of Our Department

当教室の沿革

History of Our Department

当教室の沿革

徳島大学医学部の歴史は、昭和18(1943)年2月に開設された徳島県立徳島医学専門学校に始まります。
これは、戦時下において四国初の医学専門学校として設立されたものです。昭和20(1945)年4月に官立へ移管され、徳島医学専門学校へと名称を改めました。さらに、昭和23(1948)年には徳島医科大学へ昇格し、昭和24(1949)年5月に新制大学制度の導入に伴って徳島大学に包括されました。そして、昭和26(1951)年4月、四国で唯一の国立大学医学部として、徳島大学医学部医学科が正式に設置されました。

その中で、徳島大学医学部内科学講座の源流にあたる当教室は、昭和24(1949)年8月に高森時雄教授により徳島医科大学内科学講座として開講されました。昭和26(1951)年4月、医学科専門課程の設置に伴い、内科学講座は第一と第二に再編され、高森教授が初代教授として第一内科を率いる体制が整いました。この頃より、臨床を基盤とした教育と研究が本格的に展開されました。

昭和32(1957)年12月に、三好和夫教授が第二代教授として就任されました。
三好教授は「内科医は病める人の全身に責任を持つべきである」という理念を教室に浸透させました。この考え方は、現在に至るまで当教室の中核となる「全人的医療」の実践精神として継承されています。三好教授は、医学部長および附属病院長も歴任し、教育・診療体制の充実に寄与しました。

昭和57(1982)年10月に、齊藤史郎教授が第三代教授に就任されました。
この時代には、内科学の専門分化が進み、齊藤教授はこの流れに対応するため、国内外の専門施設に医師を派遣して、各専門領域での高度な医療の実践を推進しました。齊藤教授は、学長・医学部長・附属病院長などの要職を歴任し、学内外での活躍を通じて教室の地位を高めました。

平成8(1996)年12月に、松本俊夫教授が第四代教授として着任されました。
松本教授の在任期間は、大学の独立行政法人化など、社会構造の変化が進んだ時期と重なります。この変化の中で、第一内科は大規模な組織再編を経験し、神経内科および循環器内科がそれぞれ独立した診療科となりました。その結果、第一内科は血液内科および内分泌・代謝内科の専門診療を主に担うようになりました。平成16(2004)年には大学院ヘルスバイオサイエンス研究部の設置に伴い、教室名を「生体情報内科学分野」へ変更し、臨床と研究の両立を図る体制が整備されました。松本教授は副理事や医学部長、糖尿病臨床・研究開発センター長を歴任し、学内運営にも貢献しました。

平成27(2015)年1月に、安倍正博教授が第五代教授として就任されました。
同年4月には大学院の改組により、教室名が現在の「血液・内分泌代謝内科学分野」に改められました。西病棟10階には細胞治療センター(無菌病棟・28床)が開設され、同種造血幹細胞移植を中心とした高度医療が飛躍的に発展しました。また、寄附講座である糖尿病・代謝疾患治療医学分野(のちに実践地域診療・医科学分野)との連携を通じて、徳島県の地域医療支援と医師育成にも注力しました。教室出身者は大学病院および地域基幹病院において専門診療と内科全般に対応し、第一内科の伝統である全人的医療を継承しています。

令和4(2024)年7月に、松岡賢市教授が第六代教授として就任しております。
松岡教授の就任により、教室は新たな時代を創生すべく舵を切っております。現在、松岡教授を中心に教室員は一丸となり、人材育成を最重要事項に掲げ、医学の進歩や社会構造の変化が著しい中で、当教室が新時代を生き抜くための基盤強化に努め、教育・診療・研究のあらゆる面において創意工夫を重ねています。さらに、地方大学としての特性を活かしつつ、徳島から日本全国、さらには世界に向けて医学情報を発信できる体制の構築を目指しています。これまでの伝統を守りながらも、既成概念にとらわれることなく、柔軟かつ積極的な改革を推進することで、教室のさらなる発展を図っています。

引用:

徳島大学医学部website

徳島大学医学部五十年史
徳島大学医学部八十年史
松本俊夫教授 徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部 生体情報内科学教室 退任記念誌

Our History

当教室の歩み

Year Month
1949 05
徳島大学医学部を設置
1949 08
高森時雄教授
高森時雄教授 就任(初代)
徳島医科大学
内科学講座を開講
1951 04
徳島大学医学部医学科専門課程を設置
内科学第一講座に名称変更
1957 12
三好和夫教授
三好和夫教授 就任
(二代目)
1982 10
齊藤史郎教授
齊藤史郎教授 就任
(三代目)
1996 12
松本俊夫教授
松本俊夫教授 就任
(四代目)
2004 10
大学院ヘルスバイオサイエンス研究部の設置
生体情報内科学に名称を変更
2015 01
安倍正博教授
安倍正博教授 就任
(五代目)
2015 04
大学院ヘルスバイオサイエンス研究部が大学院医歯薬学研究部に改組 血液・内分泌代謝内科学に名称を変更
2023 07
松岡賢市教授
松岡賢市教授 就任
(六代目)